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アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー

ネタバレあり敬語抜き。

94歳のアイリス・アプフェルの華麗な業績については

以下から。

https://ja.wikipedia.org/wiki/アイリス・アプフェル


有名な仕事では

元々インテリアデザインの会社を夫婦経営しており、

インテリア改装が趣味だった

ジャクリーン・ケネディ夫人に夫婦で雇われ

ホワイトハウスの改装を



夫カール『ジャクリーンとは揉めてね…』

アイリス『シーーーーーッ言わないで!』

アイリス『彼女のこと言うと政府がうるさいのよ(こりゃ政府にお小言くらったことあるな)』


とのこと。



彼女を始めて観たのは、

別のドキュメンタリー映画

『アドバンスドスタイル』。

年配女性のみファッションスナップして

大人気の写真家の裏側、

被写体の女性たちに迫ったもの。

これ、写真集も持ってるが、いいよ。



アイリスは特別に冒頭に出てきて、

『大体最近

ファッション雑誌に出ている服なんか

着られないわよ。

12歳のやせたかわいい女の子に合う服しか

雑誌に載ってないじゃないの?

私たちは何を着ればいいのよ?』



そのドキュメンタリーもいいが、こっちもいいよ。

監督が彼女の信頼を獲得しているのが大きい

(ハンサムな男性よ!って人に紹介している(笑))



この監督と被写体のバランスが

ドキュメンタリー映画では難しくて、

遠すぎても主人公に迫れないし、

前に映画感想で書いたけど

レストラン経営者を追いかけた『ノーマ』では

何年も取材して、

どうも被写体となれ合いになって

後半、映画が大きく失速しているのがわかる。

仲間内ノリになってしまっている。

それでは、だめだ。

ある程度の距離が、絶対に必要、

それが、ドキュメンタリー映画。



で、アイリスの人柄、

これがこの映画を支配していて

夫カールとの軽妙な会話のやりとり、

人生への姿勢、基本、

1950年代の黄金期ハリウッド映画の

優れた脚本のような喋りをする人で

ユーモア、ウィットがあるので、大好きだ。



このユーモア、ウィットは日本では

三谷幸喜がダサい形で翻訳してまずい映画で

これがウィット!って感じで脚本描いているが

冗談じゃないと思っている。

彼はそもそもハリウッド映画のオタクであり、

ほとんど黄金期ハリウッドの偉大な先輩の

邦訳コピーというか

ビリー・ワイルダーとかルビッチを先に

知っていると、すごく薄っぺらい。



まあ、日本人は真面目で

なかなかウィットある人がいないし

評価もされないが、

アメリカでは特に、人生を渡るのに不可欠、

皆に好かれる要素の1つ。

彼女のユーモアセンスは本当に素晴らしい。

全部暗記したいくらいだ。



カール『楽しい妻だよ、返品しないよ?』

アイリス(すかさず)『もう交換も出来ないわよ!!』

カール(笑ってる)『交換もか…ふふ、うまいもんだ』

みたいな。



自分のアイドルの予想会話シリーズは

別に人のためにやってなくて

全然人気はないと思うけど

ちょっと、こういう会話を書きたい、

みたいなところがあってやっている。

別に脚本家になりたいとかそういうのではなく

小話訓練的な意味で。



あと、ブルース・ウェーバー(写真家)とか

ビル・カニンガム(ファッション写真家)とか

もう全員故人だが、出てくる。

アイリスは彼らにもとても愛されている。

カニンガムは彼のドキュメンタリー映画もあって

これもいい出来だった。



人とは違う装いをしたい。

そして、それを人にも伝える。

ハリー・ウィンストンより

4ドルくらいのアクセサリーが好き(笑)



で、整形(否定)について、

キャリアについて、自分について、

はっきりしっかり話している。

その言葉も素晴らしい。



整形はしないわ、リスクが大きいの、

芸能人は若く見えないといけなくて

みんな同じ顔になるし。

知っている人は若い頃、綺麗でね、

ちやほやされていた、

でも、年をとったら誰も見向きもしなくなった

その時、中身が空っぽだったら辛いのよ。



みたいな名言が10分おきくらいに出てくるんで必見。

ファッションも楽しい。

ファッションは個性だと再認識させられる。

それに、彼女の英語はとても分かりやすい発音で

字幕なくてもわかりやすい。

次の世代に何を伝えるか。

この映画は、お勧め。

以上。また。


by seidiarymv | 2019-12-02 18:16 | 映画感想